こんにちは吉成ことりです。地方都市で看護師をしているアラフォー女です。
皆さんの会社には悪しき習慣というものはありますか。私の職業看護師には悪しき習慣があります。
それは・・・前・残・業!
残業といえば仕事後をイメージしているかと思いますが、看護師の世界には前残業という文化があります。そんな悪しき習慣について考えたいと思います。
前残業ってそもそも何?
そもそも前残業とはなんなのか少し説明しますね。
看護師の業務というのは大きく分けると時間処置、フリー業務、記録の3つに分けることができます。時間処置というのは点滴や内服などの投薬行為や検査や手術前の処置などの、決まった時間に行うもの、フリー業務というのは患者さんをシャワーに入れたり、指導を行なったり(まれに時間処置の病院もある)という、その業務時間内で時間変更が可能なもの、記録は看護記録やカンファレンスなどの実施記録を指します。看護師は自分の業務内でこれらが過不足なく行えるようにタイムマネジメントを行いながら業務に当たります。そして、後残業でたいてい残るのは記録です。患者さんに迷惑がかからないのでね。
で、今回の前残業、これは一体何をしているのか。
それは、患者の情報を収集しています。
患者さんの病名や前日の状況、医師記録・リハビリ記録・治療計画・退院計画などから患者の今の状態を把握しています。
でもこれ前残業なんですよ。病院によってはこの時間をみなし残業として最初から残業代にカウントしている病院もあります。しかし、私の現在勤務している病院は前残業禁止です。タイムカードがあるので全職員始業30分より前の出勤は禁止されており、出勤の場合には理由を記載しないといけません。
ですが、4月より移動した部署は何故か始業1時間前にいるんです。
前にいた部署は院内でダントツトップで忙しい部署でした。それでも前残業は15分未満でした(そもそも私含め管理職が出勤しないように言っていたので)。
私の職場の始業は8時45分。なのに現在の部署は8時には全員出勤しているんです。
いや、なんでいるの?Σ(‘◉⌓◉’)
移動2日目にしてびっくり仰天しました。そもそも全職員前残業禁止されているんです。医者ですら来ないように言われています。当然無給で働いているんですよ、全員。
前残業は必要?〜私はいらないと思います〜
さて、私の現在をお伝えしましたが、当然無給の前残業は個々人で勝手にやっているなら別に良いのですが、全員は大問題です。違法ですからね。
そもそも私自身は前残業というのは不要と思ってます。
私が前残業を不要とする理由は以下の3つがあります。
①電子カルテ化しているため、いつでも情報収集が行える。
②業務マニュアル外であり、責任の所在が不明である。
③観測不能業務であり、管理職が改善できない。
まず、①ですが、今から15年ほど前には紙カルテが主流でした。紙カルテは原則患者1名につき1冊であり、医師も看護師もカルテを取り合っていました。検査の際には持参しなければいけませんし、誰かがカルテを使っていると記載できなかったからです。情報もすぐに見れないためある程度記憶しておく必要があったんですね。
でも、時代は令和ですよ。今時電子カルテはクリニックすら入れています。(スペックの差はありますけどね)。
なのでそもそも記憶しておく必要がない。しかも始業から25分は情報収集の時間が確保されています。前残業1時間の情報収集は言うならば情報をとるのに1時間半もかかっている。情報収集以前に仕事ができないと触れ回っているようなものです。
②はこれは完全に違法ですし、労災事案が発生した時、言い逃れできません。全員が出勤しているなら完全に管理職が責任を問われます(パワハラじゃないか・・・)。
③ははっきり言って前残業が必須であると思っているスタッフに言いたい。これ、業務改善しにくいんです。何故ならマニュアルにないから。業務基準にないものははっきり言って個人で勝手にやっていることとされます。しかも職場が禁止しているのにやっちゃってる。管理職としては、存在していないものは改善できないんです。
私の時間と会社の時間
私は時間というのは命だと思っています。臨床の場では「あの患者さんの余命はどのくらいであんまり時間がない。」という言葉を耳にします。でも、体調の悪くなった状態で、どれくらいのその人のやりたかったことができるでしょう。ギリギリになってできることなど限りがあります。子供のいる家庭は子供と過ごす毎日がきっとすごく貴重なものでしょう。子供が子供である時間なんてせいぜい十数年なのですから。私は子供はいませんが、早く起きて勉強したりゲームしたり美味しい朝ごはんを食べる時間は至福な時間です。
仕事とは利益を生み出すものでなくてはいけません。消費者、労働者双方に利益がなければ、それはただの搾取になります。会社はお金という利益を労働者へ支払っているのです。あなたは自ら搾取される側に行ってはいませんか?
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